出張おはき゛ろく

Twitterで書ききれないことを書こうと思います。

通常ドロップ率が下がると、レアドロップ率が上がる。

とりあえず、「ぬすむ」コマンドを実行した際に、以下の判定が行われることは間違いない。

 1.ゴールドを盗めるかどうか

 2.通常ドロップアイテムを盗めるかどうか

 3.レアドロップアイテムを盗めるかどうか

ここでは仮に、1の成功率は64/256、2の成功率は32/256、3の成功率は1/256とでもしようか。

確率は古式ゆかしき乱数テーブルでの抽選だと仮定しよう。どういう抽選でも対して変わらんだろう。

これらの抽選が独立試行だとしても、一回の抽選で引いた乱数で全て決まるとしても、ここでは大した問題ではない。

 

問題は、1と3の成功率が据え置きのまま、2の成功率が下がった場合に、「レアドロップを盗みやすくなった」という表現が適切かどうか。

 

「盗みやすくなった」という表現は、いくつかの解釈ができる。

 A.レアドロップの期待値が増加した。

 B.時間あたりの試行回数が増加し、レアドロップの成功まで必要な時間が減少した。

一般的に考えればAの解釈しかないが、元の回答にもあるように、DQ10は一回何かを盗んだ敵からは、戦闘終了まで何も盗めなくなる。通常ドロップでの盗む成功が減少すれば、その分時間あたりの試行回数は増えるため、Bの結果になることがありえる、というのが元の回答の趣旨。

 

ここで、通常ドロップの成功率は下がっており、レアドロップの成功率は据え置きという発言を前提として、修正前後の成功率を以下のように仮定する。なお、ゴールドと通常ドロップは区別する必要はない。

 修正前:ゴールドまたは通常 64/256 レア 1/256

 修正後:ゴールドまたは通常 32/256 レア 1/256

 

盗む1回あたりのレアドロップ期待値には変化はない。このため、Aの解釈は否定される。

 

時間あたりの試行回数を考えるため、戦闘条件を仮定し、1戦闘あたりの所要時間を算定する。

 ・対象モンスターは1体のみ発生する。

 ・モンスターの討伐から次のエンカウントまでには10秒かかるものとする。

 ・モンスターの討伐には、盗むの成否に関わらず、平均5ターンかかるものとする。

この仮定に基づけば、1戦闘あたり5回盗むを試行することができ、1戦闘にかかる時間は35秒となる。

 

これでちょっと計算してみよう。

 

まず修正前

確率 ミス 通常 レア
74.61% 25.00% 0.39%
試算 ミス 通常 レア
1ターン目 74.61% 25.00% 0.39%
2ターン目 55.67% 18.65% 0.29%
3ターン目 41.53% 13.92% 0.22%
4ターン目 30.99% 10.38% 0.16%
5ターン目 23.12% 7.75% 0.12%
最終結果 23.12% 75.70% 1.18%

 

修正後

確率 ミス 通常 レア
87.11% 12.50% 0.39%
試算 ミス 通常 レア
1ターン目 87.11% 12.50% 0.39%
2ターン目 75.88% 10.89% 0.34%
3ターン目 66.10% 9.49% 0.30%
4ターン目 57.58% 8.26% 0.26%
5ターン目 50.16% 7.20% 0.22%
最終結果 50.16% 48.33% 1.51%

 

あれ、ふつうにレアドロップの確率上がった。。。

まともに確率論を考えるとそういうような気はするけど、体感的によくわかんないですね。

 

この表の意味するところを整理すると、通常を引いてしまうとその時点で非レアが確定してしまって次の抽選ができないので、レアを目的とするなら通常はミスより悪い結果と言える。ミスであれば次の抽選でレアを引く可能性がある。ということで、通常ドロップの確率が下がればレアドロップの確率が上がっている。うむ。

実際は1ターン目でぬすむが成功したら可及的すみやかに戦闘終了させると思うので、時間あたりの確率はどうなんでしょうね。そうなると実は、通常ドロップ率が高いほうが試行回数は多いということになるのか?ちゃんと計算する気なくなってしまった。

 

元の回答の内容が、一般論として通用するのかはまだまだ疑問。